スマホって体やメンタルに悪い?
スマホの使いずぎで気分が良くないんだけど、改善方法はあるの?
こんな疑問に答えます!
今回は私が最近読んだ本『スマホ脳』をもとに、スマホが人間に与える被害とその解決策についてご紹介します。
『スマホ脳』とは、脳科学の最新研究や著書独自の視点から、スマホが脳に与える影響について書かれている本です。
著者は精神科医である「アンデシュ・ハンセン」氏で、前作『一流の頭脳』は人口1000万人のスウェーデンで約60万部が売れ、その後世界的に大ヒットとなりました。
あのスティーブ・ジョブスですら、子供にスマホやタブレットの使用時間を制限していたようですから、スマホが脳に与える悪影響はいまだに測りきれません。
今のうちにスマホとの関わり方を見つめ直しておきたいあなたは、ぜひ一読してみてください!
スマホによる被害①集中力、記憶力に悪影響
複数の研究によると、マルチタスクは集中力、記憶力に悪い効果があることがわかっています。
また、スマホは人間の注意を引きつける物凄い威力があるため、私たちは平均的に10分に1回はスマホを触っているようです。
つまり、私たちはほぼ常にマルチタスク状態であるということが言えます。
なら、
「スマホをいじるのが集中力、記憶力に影響が出るのならなら、ポケットに入れておけばいいんでしょ?」
とあなたは思ったかもしれませんが、スマホの威力はポケットに入れる程度では抑えられません。
大学生500人を対象にした記憶力と集中力の調査では、スマホをポケットに入れて試験を受けたグループは、別室に置いて試験を受けたグループよりも悪い結果が出たそうです。
これは自分のではなく、他人のスマホが机に置いてある状況で試験を行っても、同様の結果になったそう。
つまり、スマホの存在が身の回りにわずかでもあれば、集中力や記憶力に悪影響があるということです。
スマホに集中力を害されたくなければ以下のようにすることをオススメします!
別室に置けない場合は、せめてカバンの中に閉まっておき、目に入らない、体に触れないようにする。
スマホによる被害②他人への関心がなくなる
スマホを使用すればするほど、我々は新しい情報を手に入れることができます。
すると脳は喜び、ドーパミンをたくさん放出します。
ドーパミンは快楽や幸福をもたらす物質。
そのため、仮に友人と食事をしていたとしても、スマホがテーブル上にあるだけで脳は「スマホを手に取りたい!」という衝動にかられてしまいます。
そこでスマホを手にとってしまったら、脳は目の前の友人よりもスマホをいじっている方が楽しくなってしまいます。
スマホを触らなかったとしても、脳の衝動に抵抗することで限りある集中力が使われてしまい、会話についていけなくなります。
これらは複数の研究でも明らかになっており、スマホが視界になかったグループの方が会話が楽しくなりやすいようです。
つまり解決策は以下です。
予めスマホには触らないと決めておく。
それだけです!
スマホによる被害③使用すればするほど「うつ症状」に
20代の若者4000人のスマホの利用習慣について1年間行った研究では、熱心にスマホを使う人ほどストレスの問題を抱えている率が高く、うつ症状の人も多かったそうです。
また、逆にスマホを手放している時間が長いほど「不安感」が増すことも明らかになっています。
そしてこれもスマホを一番よく使う人々が、最も不安が大きかったそうです。
つまり、スマホは使えば使うほど、どんな状況でも不安やうつ状態になりやすいことがわかります。
スマホでうつになりやすくなる原因は、まだ解明されていないそうですが、筆者はこのように考えています。
「スマホを使用」することで、「時間が奪われる」。
「時間が奪われる」ことで、ストレスから身を守る「運動、人付き合い、睡眠時間が減る」。
その結果「うつ状態になる」。
うつ症状にならない、改善するためには以下のことをするようにしましょう。
その時間を有意義なこと(運動、人付き合い、睡眠など)に使う。
それだけで、自然とストレスやうつ状態は減っていくのではないでしょうか。
スマホによる被害④SNSを使うほど「孤独」と「うつ」に
SNSに関する複数の研究によると、SNSを使用している人ほど「孤独」を感じていることがわかったそうです。
逆に、SNS使用時間を減らし、現実で人に良く会う人ほど幸福感がましていることも明らかになっています。
私たちはSNSを使用することによって、「自分は社交的、友人が多い、有意義な時間を過ごしている」と思いがちです。
しかし、これらの研究によって、SNSでは現実の社交の代わりにはならないことが明らかになりました。
また、SNSと「うつ」に関する研究では、うつ症状のある人のSNS利用時間を1日30分に制限したところ、3週間後には気分の落ち込みや孤独を以前ほど感じなくなっていたという結果も出ています。
SNSでの「孤独」「うつ」を感じている人、SNSを使用しすぎている人は以下のようにすべきです。
どうしてもやめられない場合は1日の使用時間を30分以内に制限する。
完全にSNSをやめなくても、使用時間を減らすだけでメンタルに良い影響が出るので、まずはそこから始めましょう!
スマホによる被害⑤スマホのブルーライトで「睡眠障害」に
寝る前にスマホをいじると睡眠障害になるリスクが高まります。
理由は、スクリーンによってメラトニン(眠りにつく時間を体に知らせるホルモン)の分泌が抑えられ、体内時計が2〜3時間巻き戻されるからです。
スマホだけでなく「電子書籍」でもメラトニンの分泌が減るそうです。
複数の研究によると、スマホなどのスクリーンをみている時間が長い人(特に夜遅く)ほど、よく眠れない結果となったそうです。
また、小学校高学年の児童2000人に行った研究では、スマホを寝室に置いてない人と比べて、スマホが寝室にあるだけで睡眠時間が1時間短いことが明らかに。
寝付きが悪い、睡眠の質が悪いと感じているあなたは、以下のように改善してみてはいかがでしょうか?
- 睡眠の2、3時間前にはスマホの使用を控える
- 寝室にスマホを持ち込まない
- 寝る前は電子書籍ではなく、紙の本を読む
スマホによる被害⑥ブルーライトは「食欲増進」の効果も
スマホのブルーライトには空腹ホルモンであるグレリンの量を増やす効果があることがわかっています。
グレリンは食欲を増進させる効果があることに加え、脂肪を蓄えやすくする効果もあります。
そのため体重が気になっているあなたは、以下のように気を付けましょう。
- 睡眠の数時間前からスマホを触らない
- 食欲が沸いても、絶対に食べない
まとめ
今回は「スマホが私たちに与える被害」と「解決策」について、大ヒット本『スマホ脳』をもとにご紹介しました。
スマホの被害とその解決策を6個書きましたが、どれもスマホの使用を減らせば解決できる問題ばかりです。
- 仕事、勉強など集中したい時は、スマホを別室に置くorせめてカバンにしまう(ポケットはNG)
- 人と会っている時は、スマホをカバンの中にしまい、いじらない(SNSは特にNG、人と居るのがつまらなくなりますよ)
- 常に、スマホの使用時間をできるだけ減らす(2時間以上の使用は避けたい)
- 運動、人付き合い、睡眠の量を増やす(特に運動はストレス改善効果が高い!どんな運動でもOK)
- SNSは1日30分以内(使えば使うほどメンタルに良くないです)
- 寝る2,3時間前からスマホのスクリーンをみないようにする(スマホは寝室に持ち込まない方が良い)
これらを実践できるようになれば、あなたには有意義な時間がたくさん増え、きっと今より幸せな日々が送れるはずです。
スマホに脳が浸食されてしまう前に、ぜひ一度、あなたの生活を見直してみてはいかがでしょうか?
今回ご紹介した「スマホが脳に与える影響」以外にも、
- 人がスマホに夢中になってしまう理由
- 人がスマホに適応できない理由
- スマホを子供に持たせてはいけない理由
など眼から鱗が落ちる内容が、最新の研究結果や著者の面白い視点から書かれています。
まさに現代の生活になくてはならない一冊だと思うので、興味がある方はぜひお手にとってみてください。