フランス軍のM35 モーターサイクルコートとは?
今回ご紹介するフランス軍のモーターサイクルコートは、フランス陸軍のオートバイ部隊に採用されていたオーバーコートです。
1935年に採用されたことから、「M-35」と呼ばれています。
主に1940、50年代に使用されており、今ではヴィンテージ界の超大物アイテムです。
元々オーバーコートとして作られていたこともありサイズ感も大きめなため、80年以上経った今でもデザインに違和感がなく、ミリタリーサッション好きからずっと愛され続けているアイテムになります。
M35 モーターサイクルコートのディテール
では早速、フランス軍 モーターサイクルコートのディテールについてご紹介していきます!
独特な素材感
80年以上前のアイテムのため素材については明記されていないですが、おそらくコットン100%かと思います。
厚手のキャンバス地で高密度に作られていて、昔の縫製ということもあり、所々ネップがある点もヴィンテージアイテムとして味のでるポイントですね。
現代の縫製では味わえない独特の雰囲気があります。
身幅の広い特徴的なシルエットとウエストベルト
見た目の特徴として、まずは身幅がものすごく広く、通常のロングコートと比べて倍くらい幅があります。
このままガバっと羽織っても良いですが、ウエストのベルトで絞っての着用が個人的にオススメ。
身幅が広い分、真ん中で絞ることによって、コートの裾にかけてフレアなシルエットを出すことができます。
ただ羽織るだけでも十分かっこいいですが、ウエストベルトで絞る事でより一層こなれた感を出すことができるかと思います。
チンストラップ
フランス軍モーターサイクルコートにはチンストラップもついています。
バイクで風を受けるときや冬の時期でも首元を守る事で寒さ対策になります。
ファッションとしてもとても良く、通常の着用だと可愛さがありますが、チンストラップによってよりカッコ良さが増す着こなしになるように感じます。
ボタン留め具
トップボタンの上に襟を止めるための留め具がついています。
こちら現代の服にはないような珍しい仕様なのですが、バイクに乗る際に襟元がバタつかないために作られたのでしょうか・・・。
素材は鉄製のもので作られております。
この留め具があることで襟周りの形が綺麗になるため地味に嬉しいポイントだったりもします。
特徴的な丸ボタン
ボタンは正円の真鍮ボタン。
ヴィンテージのため世に出回っているものはコーティングが剥がれて錆ているものが多いですが、このサビた感じが男心をくすぐられます。
袖のベルトで絞ることも
袖のベルトを絞ることで寒さや物への引っ掛かりなどの対策が可能。
袖がちょっと長いな〜という方でも、絞る事で長さの調整ができます。
肩から肘あたりはゆとりを持ち、袖にかけてキュッと絞られたスタイルも可愛さがあり好きです。
ライナーも装着可能
コートの内側にはライナーを装着するためのボタンも付いています。
私はライナーを持っていないのですが、コートのロング丈とは異なり、ライナーはヘソの高さほどのショート丈となっています。
ライナーはコートよりも手に入りづらい印象があるため気になるあなたはぜひチェックしてみてください!
ずっしりとした重量感
生地が分厚く面積も広いため、ずっしりとした重量感があります。
長時間着用していると肩周りから徐々に重く感じてくることもあるため、その点には注意が必要です。
あまり長時間歩いたりする予定がある時は着用しない方がいいかも。。。
ただ、重量感がある = 重厚な生地をふんだんに使用した贅沢な一着であることに間違いはありません!
肩幅は小さめのものが多い
個人的な感想ですが、身幅の広さに反して肩幅は狭めの個体が多いように感じます。
肩幅が狭いことで綺麗なAラインシルエットが出ることは良いですが、購入時はしっかりと着用したり、サイズを調べておくことをオススメします。
オーバーコートなためポケットは貫通式
最後に気をつけてほしい点としては、サイドポケットが貫通していることです。
オーバーコートとして作られているため、中に着るコートやジャケットのポケットを使用する想定で作られています。
ポケットが欲しい方は自分で取り付けたり、お店側でつけてくれているものを購入する必要があります。
M35 フランス軍 モーターサイクルコートのオススメポイント
ここまでM35のディテールと特徴についてご紹介しましたが、私の好きな点についても少し書きたいと思います。
様々な色のボトムスにフィットするカラー
フランス軍モーターサイクルコートのカラーはブラウン味の強いカーキ色となっています。
ヴィンテージの素材もあり独特な色合いですが、意外と様々な色のボトムスに合います。
おしゃれ上級者感を出せる、ただならぬ雰囲気
モーターサイクルコートの魅力はやはり雰囲気がすごいことですね。
80年以上も昔に作られたアイテムのため、ボタンなどの各パーツが今は使われないであろう素材感や見た目のもので構成されています。
それでいて無駄な装飾がないため、バランスの良いデザインで、独特なおしゃれな雰囲気になっているように思います。
経年変化を楽しめる生地感
ガシガシとした厚手の生地のため経年変化も楽しめます。
使用するにつれ、アタリが出たり良い感じの色褪せやネップが現れます。
長く着用することで自分だけの1着に育てられる点はヴィンテージの醍醐味でもありますね。
偽物は存在する??
ヴィンテージアイテムで再現が難しく、フランス軍のM-47やアメリカ軍のM-65など王道のアイテムほどの知名度はないため、あまり偽物やレプリカは流通していない印象です。
それでもレプリカ品を作っているブランドや元ネタにしているアイテムは実際にあります。
実物のように置かれている古着屋はあまり見かけないため、気付かず偽物を購入する心配は基本的にはないです。
ただ古いアイテムのため、現代風に作り変えられたレプリカ品の方が着用しやすかったりヴィンテージ臭の心配がなかったりとメリットもあるため、あえてレプリカを狙うのも一つの手かと思います。
フランス軍 モーターサイクルコートはどこで買える?
フランス軍のモーターサイクルコートは古着屋で見つけることができます。
ただ数は多くないため通常の古着屋には見かけることの少ないアイテムです。
デッドストックを狙ったり、さまざまなサイズや状態を比べたいのであればミリタリーウェアを中心に扱っているショップに足を運ぶと良いかと思います。
その他ネットショップでも購入可能です。
実店舗だと実物とレプリカの見分けがつきにくい事が多いですが、ネットショップだと商品名や説明文などから、どういったものなのか把握しやすいため初心者でも安心です。
ちなみに私のオススメのネットショップは「waiper」というミリタリーショップです。
waiperは在庫数が豊富で、売り切れになったとしてもしばらく経てば入荷していることが多いです。
ここまで安く状態の良いものを提供している店舗も他にないと思います。
実際に着用してからも購入も良いですが、安く確実に購入したい場合はネットショップも一つの手かと思います。
ヴィンテージアイテムは見つけた時が買い時
フランス軍 モーターサイクルコートは、年々ストックが減ってきており出会う機会が少ないため、本当に見つけた時が買い時です。
部屋に飾るだけでもめちゃくちゃかっこいい一着、ぜひお手にとってみてはいかがでしょうか!