今回はアメリカ軍の大人気のフリースジャケット「ECWCS GEN3 LEVEL3フリースジャケット」についてご紹介します!
ECWCS?GEN3?LEVEL3?
まず商品名にもある「ECWCS(エクワックス)」とは何かについて説明しますね!
ECWCSは1980年代後半に米軍から正式採用されたレイヤリングシステムです。
Extended Cold Weather Clothing Systemの略で、日本語だと「拡張式寒冷地被服システム」と呼ばれています。
レイヤリングシステムとあるように、重ね着をして寒冷地でも活動ができるように開発されました。
レイヤリングの段階は7つあり、LEVEL1の薄手のインナーからLEVEL7の厚手のジャケットまで。
それらを気候に合わせて組み合わせていくシステムが「ECWCS」になります。
また「GEN3」のGENとはGENERATION=世代の略で、第3世代のECWCSということ。
ECWCSというシステムは1980年代からあるものの、GEN3のアイテムは2008年から採用されたモデルです。
そして今回ご紹介するアイテムは、ECWCSの中でも人気の高い、中間のレイヤーに該当するLEVEL3のフリースです。
ECWCS GEN3 LEVEL3のディテールや注目ポイント
それではECWCS GEN3 LEVEL3の特徴や私の好きな点について書いていきますね!
ポーラテック素材の安心感
LEVEL3の素材にはアメリカのファブリックメーカー「POLARTEC(ポーラテック)」が開発した「POLARTEC」というフリース素材が使用されています。
1906年に創業したポーラテック社はフリースの生みの親として知られており、今もPOLARTECのフリース素材を使用したアイテムが数多く生産されています。(ちなみにフリースはPOLARTECとアウトドアブランドのPatagoniaとの共同開発で作られたようです。)
POLARTECのフリース生地の特徴として、まず「軽量性と保温性」が挙げられます。
ポリエステルを独自の技法で編み上げ、ブラッシングすることでフリースを作り出しており、とても軽いのに暖かい点がポイント。
その他、通気性・耐久性・速乾性にも優れており、アウトドアに必要な要素を全て兼ね備えていると言っても過言ではない素材です。
そんな名実ともにフリース界のトップに君臨するPOLARTECがLEVEL3に使用されています。
脇下には伸縮性・通気性の良いグリッド状のフリース素材を使用
LEVEL3は全体に通常のフリースを使用しているわけではありません。
伸縮性・通気性を高めて、動きやすく快適さを確保するために脇下にはグリッド状の特別なフリース素材が使用されています。
細かい部分にも拘っているのがミリタリーの良さの一つですね。
摩擦の生じやすい肩・肘・腕には耐久性の高いナイロン素材を使用
他のものと触れ合うことの多い肩・肘・腕にはフリースではなくナイロンの素材が使用されています。
フリースに摩擦が生じると、変に毛羽だったり逆に毛が立たなくなってしまうため、このような工夫を加えることで耐久性が向上し長く着用できる仕様となっています。
以下のように肩からバッグを掛けても圧力がナイロン部分にかかるため、フリースを傷めることがないです。
LEVEL3ならではの独特な色合い
ミリタリーカラーといえば緑ですが、落ち着いた優しい緑の色合いがLEVEL3の特徴のひとつ。
真緑に近い色だと他のアイテムとの合わせ方に迷いますが、こちらは落ち着いた色のため、他のアイテムに明るい色を使用しても派手になりすぎず、何にでも合わせやすいかと思います。
内側に大きめのポケットあり
ジャケットの内側部分には大きめなメッシュのポケットがあります。
個人的にはあまり使っていないですが、いざという時に役立つ機能かもしれませんね。
完成されたデザイン
言うまでもないですが、ミリタリーらしい無骨さとかっこよさ、可愛さを備えた唯一無二のデザインです。
余計な装飾もなく、かといって物足りなさもない完成されたデザインだと思っています。
一着持っているとほんとに便利で、困ったらLEVEL3を着ることでコーディネールをまとめられます。
圧倒的コスパ!
デザイン良し機能面良しのECWCS LEVEL3ですが、コストパフォーマンスも素晴らしいです。
この記事を執筆している2024年時点では、デッドストックでも15000円ほどで購入できます。
ユーズドであれば5000円ほどで購入できるお店もあります。
今なら在庫もまだ十分あるため、好きなサイズ感のものも選べます。(噂によると世界中で日本に一番ストックがあるとか)
ただミリタリーウェアの中でもトップレベルで人気なアイテムなため、年々ストックは減っている実情はあります。
気になっているあなたはお早めに手に入れることをオススメします。
サイズ感について
サイズ展開は細かく分けられており、身幅XSで丈がSのショート丈から、XXLのXL丈まで15パターンほどあります。
アメリカ仕様のサイズのため日本のサイズ感と比べると多少大きいですが、洗うことで縮みが生じるため、日本サイズと同様の感覚で選んで良いと思います。(普段日本のLサイズを着用する方は、L-R(ラージレギュラー)サイズを選択するとちょうど良く着用可能かと)
私は身長176cm、体重75kgで普段XLサイズを着ることが多いため「XL-L(身幅XL、ロング丈)」のデッドストックを持っています。
こちらは未洗いの着用のため丈はお尻にかかるくらいのやや長めかなという印象です。
USEDの「L-R」を以前ネットで購入したのですが、何度も洗濯されていたからか身幅も丈も縮んでおり着用できませんでした。
そのため個人的には1,2サイズほど身幅も、丈も大きめのものを購入することを推奨します。
偽物は存在する?
ECWCS LEVEL3はまだ実物が手に入りやすいアイテムのためあまりイメージはないですが、実際偽物やレプリカは存在します。
実物と偽物・レプリカの見分け方
偽物といっても実物とほとんど見分けのつかないものが多いため見分けをつけるのはとても難しいです。
実物とレプリカの1番見分けをつけやすい部分は「ラベル」かと思います。
ラベルには通常以下が記載されています。
- 品名・モデル名
- ミルスペック(材質・サイズなどの規格)
- DSAナンバー(軍と納入メーカーとの間でかわされた契約に対して付番される文字列)
- 納入メーカー
基本的にはこれらを参照して実物かレプリカかを見分けていくことになります。
レプリカの場合、軍との契約が当然ないためDSAナンバーは記載されておらず、見分けがつきやすいかと思います。さらにレプリカだと、実物にはない製造国(Made in USAなど)が表記されているものもあります。
ちゃんとしたメーカーの出しているレプリカ品であれば問題ないですが、怪しいメーカーの偽物品もないとは言い切れないため、確実に実物を手に入れたいのであれば信頼できるショップで購入することが確実です。
どこで買える?
ECWCS LEVEL3は古着屋に行けば高確率で見つけることができます。
デッドストックを狙ったり、さまざまなサイズや状態を比べたいのであればミリタリーウェアを中心に扱っているショップに足を運ぶと良いかと思います。
その他ネットショップでも購入可能です。
実店舗だと実物とレプリカの見分けがつきにくい事が多いですが、ネットショップだと商品名や説明文などから、どういったものなのか把握しやすいため初心者でも安心です。
ちなみに私のオススメのネットショップは「waiper」というミリタリーショップです。
LEVEL3の在庫数はおそらくwaiperが日本でトップで、ここまで安く状態の良いものを提供している店舗も他にないと思います。
LEVEL3でいうと、正直サイズさえ決められれば、waiperでの購入一択かなと個人的には思っています!
デッドストックを狙っているあなたはお早めに!
まだデッドストックを比較的見つけやすく、USEDも良心的な価格で購入可能なLEVEL3ですが、とはいえ年々数は減りつつあるかと思います。
気になっているあなたはお早めに手に取ることをオススメします!
ミリタリーアイテムは欲しくなった瞬間が一番の買い時です!